出逢った瞬間、その人と一度限りの縁で終わるか、生涯にわたって長く付き合えるか、人は本能で嗅ぎ分ける能力を備えているらしい。

 

ゴルフも同じこと、特に社交ゴルフが発達した日本では、多くの場合、一期一会で終わることが少なくない。適当に相手のプレーを褒め合い、また機会があったらお願いしますと言いながら、実はお互いにそんなつもりは全くなく、一度きりの縁として振る舞う。

その意味では社交ゴルフほど虚しいものはない。

 

天中２３のゴルフクラブメンバーは地元中学の同期生。（杉並区立天沼中学校２３期卒業生）

子供の頃でも、そんな縁があり（出逢った瞬間かどうかは不明だが）、青春時代を一緒に過ごし、現在でも長く付き合っている友であり、同期生でもある。

 

地元だけに幼少の頃から一緒だった友も多く、長い繋がりを持ったまま、現在でも地元で楽しいお酒で盛り上がったりする仲である。ところが、ゴルフに関しては一緒にラウンドしたことが無い。

 

プライベートでは何人かの仲間内でカジュアルなラウンドしていても、競い合うゴルフ競技はなかった。

 

すなわち皆、ゴルフ狂とは言わないまでも、ゴルフが大好きな「隠れゴルファー」なのである。もちろんコースのメンバーともなれば、月に２～３回は足繁く通っているはずである。

 

旧友と肩を並べ、秋の澄んだ空気がもたらす爽やかな風が吹き抜けるフェアウェイを歩きながら、青春時代を謳歌した友と一緒にプレーできる喜び、そしてスコアを競い合う喜び。ゴルフの最大の魅力のひとつでもある。

 

５０後半を過ぎた大の男たちを狂気に駆り立て、心拍数を増加させるスポーツはゴルフ以外にはない。

 

我々も昔は子供。そんな頃は、特別なことが無くても毎日がワクワク、ドキドキ、夢と希望で溢れていた。

現在皆、人並みの悩みはあるにしても、我々はおおむね安穏とした人生を送っているように思う。この平穏な時に、もしスリルとサスペンスを求めるならゴルフが一番である。

 

天中２３は、幼少の頃から知っている友と生涯に渡ってゴルフを競い合う「ゴルフのエスプリ」の会である。